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タイガー・ウッズが沈黙を破り全米で起きる抗議活動へメッセージ

「僕の心はジョージ・フロイドさん、彼が愛した人、そしていま傷ついているすべての人ともにある」

タイガー・ウッズ(米国)がツイッターでそう心境を綴った。

現地時間25日、米ミネソタ州ミネアポリスで白人警官による暴行で亡くなった黒人男性のフロイドさん。警官のヒザで首を5分以上押さえつけられる映像がSNSで拡散されると、人種差別問題へと大きく発展し全米各地で抗議活動が起きている。その一部が暴徒化し、放火や略奪が横行。多くの都市で州兵が出動し「夜間外出禁止令」も引かれ、カリフォルニア州でも非常事態宣言が出された。

「法律はいかなる場所、時においてもっとも尊重されるべきことで、この衝撃の惨事ははるかに一線を越えた出来事だ。ロサンゼルスで起きた暴動(1992年)をよく覚えているし、あの出来事から前に進むベストな道を学んだはずだ」と思いを綴った。

ロサンゼルスでは92年、やはり白人警官に激しい暴行を受けた黒人男性、ロドニー・キングさんの映像がニュースで取り上げられ大きな波紋を呼び、その後白人警官が無罪評決を受けたことをきっかけに「ロス暴動」へと発展した。ウッズは当時16歳で、ロサンゼルス郊外で暮らしていた。

コロナウイルス感染で厳しい時間を過ごしてきた人々、ようやくビジネスが再開し始めたところに起きた暴動は目を覆いたくなる惨事。だが全米の多くの都市で起きているのが現実だ。

44歳になったウッズは、30年近く経っても変わらない社会に、「我々の主張は大切なコミュニティーに放火をすることなしに伝えることができる。建設的な話し合いを持って安全で統一された社会にしたい」と平和な抗議活動への願いを訴えた。(文・武川玲子=米国在住)

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