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ロサンゼルスなど全米で暴動 シャイアン・ウッズが沈静化を願う

タイガー・ウッズの姪っ子、シャイアン・ウッズ(米国)が米ゴルフウィーク誌のインタビューに答え、白人警官による暴行で黒人が亡くなったことをきっかけに全米で広がる抗議活動が一部で暴徒化していることに言及。「なぜ今もこのようなことが起こるのか、とても理解できない」と苦しい胸中を明かした。

ウェイクフォレスト大出身のシャイアン(29歳)は、2015年にアフリカ系米国人としては6人目となるLPGAツアープレーヤーとなり、現在はフルシード権を失い下部ツアーをプレーする日々を送っている。

「母は白人で父は黒人。差別問題は父とよく話してきた」というシャイアンは、「二人種からなる『バイレイシカル』として複雑な環境で育ってきた」と振り返った。

米ミネソタ州ミネアポリスで5月25日、黒人男性が拘束時に白人警察官に首を圧迫されて死亡した問題は、全米各地の都市で抗議デモに発展。コロナウイルス感染のロックダウンが解除され始めたタイミングということもあり、全米都市のデモで再び感染拡大も懸念もされている。30日にはロサンゼルスやシカゴなどの大都市で商店街に侵入するなど暴徒化し、パトカーや建物に放火。ロサンゼルスでは州兵が出動し、「夜間外出禁止令」も引かれる非常事態となっている。

「アスリートは、ときには公人としての役割もある。(バスケットボール選手の)レブロン・ジェームズ、ステフィン・カリーはこういう問題に声を挙げ、その影響力も大きい。私も女性ゴルファーでマイノリティ(少数民族)として声を出していきたい」とシャイアンは語り、沈静化を願った。(文・武川玲子=米国在住)

<ゴルフ情報ALBA.Net>