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三ヶ島かなは充実すぎるオフに「逆に不安(笑)」 渋野日向子らとのタイ合宿で“キレキレ”に

昨年賞金ランク24位とキャリアハイの成績を出した三ヶ島かなが、さらなる飛躍に向け充実のオフを過ごしている。18日(火)には、東京・千代田区にある『ブリヂストンゴルフガーデン東京』を訪れ、クラブフィッティングを実施。そこで今冬の取り組みや、新シーズンへの意気込みを語った。

丸の内のオフィス街にあるインドアゴルフスタジオで、シミュレーターに向け繰り返しボールを打ち、感触を確かめる三ヶ島。一打ごとにはじき出されるデータも参考にしながら、契約を結ぶブリヂストンゴルフの関係者とクラブに微調整を加えている。今回のフィッティングの目的は、「タイの合宿で、これまで以上に振れるようになって、クラブ自体が軽く感じるようになった。それでトップなど出てはいけないミスが出るようになり、もう少し重みを感じたくて、お願いしました」というもの。その言葉を聞くだけでも、順調さがうかがえる。

今季から正式に、渋野日向子らを指導する青木翔コーチに師事。1月末から2月上旬まで、渋野らとともに“チーム青木”のタイ合宿に参加した。そこで求めたのは「キレのあるスイング」。徹底的に「マン振り」でのスイングが課され、朝から晩まで振って、振って、振りまくった。これに加え、トレーニング器具などを使用し、体をいじめ抜く毎日。さらにキレのある渋野のスイングを間近で「ずっと見ていた」ことで、イメージもふくらませた。その結果「この時期にもかかわらず、去年のシーズン中と同じくらい振り切れています」という効果がもたらされた。

それによって“クラブの軽さ”を感じるようになり、この日のフィッティングになったというわけだ。例えば、アイアンのシャフトは昨年までの60g台から“10g増”の70g台に変更。「全然問題ありませんでした」と、重さを感じながらもしっかりとフルスイングができた。また昨年の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」から使用しているドライバー「JGR」には、鉛を貼って打つ場面も。「飛距離が伸びたことで、セカンドショットが1、2番手変わりました。攻め方も変えたし、これまで使わなかったロフトのウェッジも入れたし…うれしい悩みでしたね(笑)」と恩恵を得ていたクラブも、さらにパワーが増す可能性を秘めている。

三ヶ島を担当するブリヂストンのツアー担当者も、「アイアンは(フジクラシャフトの)『MCI』の60Rから70Rになります。ドライバーもきょうは230ヤードほどでしたが、コースだともう少し飛距離は伸びる。さらにこの時期に、230ヤード出ていれば、シーズンに入ってからもっと伸びます。年々当たりも厚くなって、打球が変わっている。本格派になってきましたね」と目を細める仕上がりだ。

シーズン開幕まであと半月だが、「毎年オフは焦るものなのに、今年は楽しみが多くて、逆に不安になります(笑)。こんな心境でいいのかって」と、沖縄に向かうのが待ち遠しくなるほど自信も湧いてくる。昨年は最終戦の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」にも出場を果たし、いよいよ今年は初優勝という悲願成就が待たれる。そんな三ヶ島の目標は、「複数回優勝すること。3勝したいです。1勝目がすごく遠いけど、それをつかんだらポンポンと来ると信じたい。そろそろ脱皮したいですね」。ツアー5年目。今年7月に24歳を迎える年女が、その羽を大きく広げる準備を着々と進めている。

<ゴルフ情報ALBA.Net>