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悲願の日本勢メジャー制覇へ 松山英樹の18年全米OPを振り返る

<全米オープン 事前情報◇12日◇ペブルビーチGL(カリフォルニア州)◇7075ヤード・パー71>

現地時間6月13日(木)から始まる、今季海外メジャー第3戦「全米オープン」。あとわずかに迫った開幕を前に、日本のエース・松山英樹の2018年大会を振り返る。

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17年大会は、2日目に「65」、最終日に「66」を出し海外メジャー自己最高位となる2位でフィニッシュ。あと1歩のところで逃した悲願成就にむけ、ニューヨーク郊外にあるシネコックヒルズGCに入った。

「ショットがカギ。フェアウェイは広いけど、ラフに入ったら大変になる。グリーンはポアナ芝(凹凸があってラインが読みづらい)で傾斜がすごい。すべてがうまくいかないと勝てないと思う」

開幕前には、コースに対してこう警戒心も示した。さらに会場のあるロングアイランドは大西洋に浮かぶ島で、強い海風も難敵となる。初日の朝から平均で7メートルを超える強風が吹き荒れ、選手たちはさっそくその難しさを痛感することに。その状況で松山も苦戦を強いられた。

フェアウェイキープは14ホール中11を記録したが、パーオンしたのはわずかに9ホール。さらに乗ってもバーディパットがことごとくカップに嫌われ、1バーディ・4ボギー・1ダブルボギーの5オーバー・46位タイ。決していい滑り出しとは言えなかった。

だがラウンド後、松山は「もっと(風が)吹いてほしい。自分も崩れるかもしれないですけど、上位の選手が崩れてくれば楽しくなるじゃないですか」と不敵ともいえる願いを口に。実際に2日目は「70」のパープレーだったが、順位は26位へとジャンプアップ。楽々の予選通過どころか、上位進出もうかがえる位置につけた。

“ムービングデーに一気のチャージを”。そんな期待を背に進んだ決勝ラウンドだったが、再びこの日は苦しい展開に。ノーバーディに加え、4パットを2回打つなど9つのスコアロス。トータル14オーバーまで後退し、54位タイと優勝戦線から大きく遠ざかった。バーディパットは決まらず、「3日間の中で一番良くなかった」とショットは右へ流される。寄せようと思っても、傾斜が強く、速いグリーンでボールは止まらず転げ落ちる状態。「昨日よりもグリーンのスピードがかなり上がっていた。ミスパットが1回もなく、4パットするのは初めて」。こう振り返った。

この3日目は、昨年の大会で大きなトピックとなった、ミケルソンが動いているボールを打ち返すという“事件”が起きた日。さらに松山がスタートした午後から風が急速に強まり、選手から非難の声が挙がるほど。これに対し全米ゴルフ協会(USGA)も、「風を読み間違えた。今夜中にコースを柔らかくしてスローダウンする」と弁明する、異例の一日となった。そのラウンドを終えた松山は、残る18ホールに向け「バーディが欲しい」とつぶやいた。

そしてその思いは、最終日に結果として表れる。54位タイと早朝のスタートだったことで、「コロがりもきれいだった。パットが一番合っていた」とコンディションのよいグリーン上のプレーが、前日までとは一転した。前日の状況を受け、3日目終了後に水を撒き、一気にやわらかくなったこともあり、最終日に奪ったバーディは6つ。3日目までが3つだったことを考えると、実に1日で倍を稼いだことになる。

このメリットを生かした松山は、「66」の好スコアでホールアウト。すると後続の選手が崩れ、クラブハウスでグングンと順位を上げるという現象も起こった。最終的にはトータル10オーバー・16位タイ。またしても優勝はおあずけとなったが、荒波の4日間を歯を食いしばりながら乗り越えた末の結果だった。

<ゴルフ情報ALBA.Net>